親への借金

 

 

楽器代と整形費用で計30万(本当は40万)借金があります。全て母親に貸していただきました。返済額はまだ1、2万程です。本当に親不孝ものだと思います。身辺整理も兼ねて今色んなものを売ろうと思っています。全然大したものは所持していないんですが、使わないベースとかクラビノーバとか大量のキキララグッズとかブランドのお洋服とか、中高の制服とか、それらを全て売ったところで全額返済には至らないと思うので後は知らないおっさんのケツでも舐めて返したいと思っています。本当は死んでも知らないおっさんのケツなど舐めたくありません。でも仕方ないのです。30万というのはそれ程の金額なのです。涙を流しながら知らないおっさんのケツを舐めて今まで大事にしていたもの全て投げ売りしてやっと手に入れることのできる金額なのです。そんな大金を、娘の為を思って貸してくれたというのに結局死んでしまうことが究極の親不孝だということはわかっているのですが、今の私には借金返済こそが最大の親孝行なのです。「借金なんて返さなくてくれていいから生きてほしい」と言われても、私は涙を流しながら知らないおっさんのケツを舐めて金を貯め、さっさと封筒に詰めて首を吊ることしかできないと思います。正直もう身辺整理や貯金をする体力もほぼほぼ残っていません。本当に今日にでも死んでしまうんだろうなと思いながらルミネのフロアでニコニコ立ち尽くしています。借金返済の前に耐えられずして絶ってしまう気しかしません。そうしたら1973285467%阿鼻地獄へ落ちていくでしょう。「涅槃で待つ」なんてかっこいいこと言える立場ですらないですね、しんどいなあ

嫌いなものの話

 

昨日、嫌いなものを3つ教えてと言われました。迷った挙句「電車、日光、ヒステリックな人」の3つをチョイスしました。これらには他にはない圧倒的嫌悪感を感じるからです。

 

嫌いではないけれど苦手なものは、グシャグシャになったビニール袋と、セロリと、予備がない不安、他撮り、マイノリティであることに誇りを持っていてマジョリティを批判する人などです。

 

皆さんは何が嫌いで、何が苦手ですか?

病院嫌いの話

 

先日から夏バテとダイエットへの強迫観念で果物とガツンとみかんしか口に入れられなくなり、生理になったのも相まってまんまと貧血でフラフラしておりまして、昨日は白目になりながらもなんとか8時間働き切ったのですが、今日はついに動けなくなってしまいバイトの前に病院で点滴を打ちに行って参りました。

 

その病院というのが地元の駅前にある大病院なのですが、何せ私の地元は高齢者しか住んでいないので、中に入ると老人ホームか?というような景色が広がっています。右を向けども左を向けどもシワシワとヨボヨボばかり。そんな環境なので緊急搬送も多い多い。早めに早めに予約を取っても緊急患者優先で平気で数時間待たされたりするのです。どこの病院もそうでしょうが、うちの地元の老人率は本当にとんでもないので本当に辟易としてしまいます。例に漏れず今日もまんまと長々待たされてバイトに遅刻しました。こういうところも本当に嫌いです、病院というシステムが。

 

本を読みながらそろそろかしら、と待合室で身構えていた時に、緊急搬送で口を半開きにして横たわっているヨボヨボのおばあちゃんが運ばれてきました。こんな時期なので熱中症でしょうか。あの様子では死ぬのでは、そんなことを考えるている矢先に名前を呼ばれました。初老の看護師さんが申し訳なさそうな、そうでもないような顔で「ベッドが満員なので椅子での点滴でも良い?」と尋ねてきました。ベッドの一つや二つで文句を言うような人間ではありません。瀕死の老人と、放っておいたところで勝手に復活する豚なら前者の方が大事に決まっています。はい、と承諾して処置室へ入りました。「ここに座ってね」と案内されたのは壁際に置いてある予想以上に簡素な四角い椅子。うわ、硬そう…ここに1時間半も座ることになるのかキッツいな…そう思いながらも静かに腰を落として、先ほどの看護師さんにちゃっちゃかと腕に針をブッ刺されチューブを繋がれ液体を流し込まれて適当に放置されました。ケータイも使えないし、片手で本を読むのを辛いし、もう無心で辺りを見渡すしかありません。そのうちウトウトしてきて壁にもたれかかったまま意識朦朧としてしまいました。

 

なんらかの医療用品がガシャンと床へ落ちた音でいきなり目が覚めて前を向くと、目の前のベッドを囲むカーテンが少し開いていて、さっき救急搬送されていた口半開きおばあちゃんとバッチリ目が合いました。不謹慎ですが、その時は正直に「うわ!生きてる」と思ってしまいました。目を反らすのもなんだかなあ、と思ってそのままお互いしばらくジッと見つめ合いました。そのおばあちゃんの目は、何かを心配しているような、泣きそうな目でした。無論、私なんかの心配をしてくれているわけではありません。多分おばあちゃんは、死ぬのが怖かったのでしょう。今にも泣き出しそうなおばあちゃんと見つめ合っていたら、なんだか急に自分のことがどうしようもなくみっともなく思えてきました。私はおばあちゃんがどういう人生を送ってきたのか知らないですが、(先生たちとの会話を聞いてしまった限り)もう頼れる家族もいないようで、天涯孤独で、それでも齢85(推定)まで細々と頑張って生きてきたのでしょう。

一方の私は、自分の過失で、自己管理の怠慢で、勝手に健康を害してここにいる訳です。大して生きたいわけでもないのに、むしろ死にたいのに。

なんだかそんな人と同じ場所にいるのがとっても申し訳ない気がしてきました。いつもそうなのです、いつも、病院に行くと、己の愚かさを痛感して本当に嫌な気持ちになります。頭の中で、大嫌いな近藤真彦の「愚か者」が流れ始めます。今すぐにでも舌を噛んで死んで、代わりにおばあちゃんを長生きさせてあげてほしいと本気で思いました。病院という場所は、健康や長生きを望んでいない人間が行くべき所ではないのです。生きるエネルギーに溢れているものの、自分の意図に反して無慈悲にも身体を崩してしまった人達を癒し、治す、そういう場所だと思うのです。私なんかが行くのは、ちゃんちゃらおかしい場所なのです。だから嫌なのです、病院のことが。むしろ、病院も私のことが大嫌いだと思います。

 

結局私が点滴をし終える前に、おばあちゃんは帰って行きました。看護師さんやお医者さんに「おばあちゃん大丈夫だったからもう帰れるよ〜」と言われておばあちゃんは泣いていました。安堵したのでしょうか。私もなんだか安堵して、拍手を送りたい気分になりました。わたしもおばあちゃんのように、頑張って生きよう、そもそも、生きようと思えるようになろう!と堅く決意して点滴を終え、支払いを済ませ、バイトへ向かう電車に乗った時には既に死にたくなっていたので、もう二度と病院へは行きません。

肥満筋肉摂食障害の話

 

わたしは生まれてこのかた、肥満でなかった瞬間がありません。小学校入学時は130cm30kg、周りの子よりもひとまわりもふたまわりも大きかったのを記憶しています。集合写真で撮ると1人だけ合成のようでした。そしてこれは幼稚園の時にすでに出来上がっていたものなんですが、やたら発達した筋肉、そしてしっかりし過ぎている骨格。端的に言うとガッチリデブなわけです。私は骨太だから脂肪がついてるわけじゃない!デブなんかじゃない!なんて言いたいわけじゃありません。その上から脂肪がついてるから、余計にタチの悪いれっきとしたガッチリデブです。加えて下半身デブなので、アフリカでは爆モテ委員長と化していた体型かもしれません。ですがここは日本です。完全に人生が詰んでいます。顔は顔で、出っ張りの激しい骨格とやたら発達した顔筋の上から脂肪がついているので正常状態で広瀬香美のようなほっぺですし、目は目で脂肪に埋め尽くされ、一重のつり目で朝青龍のような容貌です。

そんな人生詰み詰みルックスな私は、ずっと「女の子」になることから逃げていました。小学校卒業まで、(中学校に入ってからもしばらく)男みたいな仕草格好をしていて、一人称は俺、スカートを穿くことが何よりの苦痛だったのを覚えています。中学校受験が終わった私の体重は59kgにも達していました。流石にマズイと思い、何か変えなければ!と思い立った私は、剛毛癖毛のくせにショートカットにしてアフロのようになっていた髪を縮毛矯正でやたら直毛の薄っぺらい(それはそれでキモい)ショートヘアへと変貌させ、中学生活が始まります。

 

そんな、犬のションベンがかかった道端の雑草のような私にもついに転機が訪れます。V系バンドとの出会いです。所謂バンギャになったというわけです。美しい男性と美しい音楽に触れて、突然私は自分のことが恥ずかしくなりました。私って生物的には女の子のはずなのに、こんな醜いおっさんみたいな身なりでいいの?!!死ぬ前に可愛い服とか着てライブに行きたいし、あまりの可愛さにメンバーに目をつけられ、お付き合いしたい!なんて気色の悪いことを考え始めました。

愚かな美意識が芽生え始めた私の最初の努力は、髪を伸ばすところからでした。とにかくロングにして前髪を作ってアラを隠せばシルエットだけ見たら女の子に見えるはず!そう思ってとにかく伸ばしました。髪の癖も伸ばしたことでだいぶ解消され、髪型はなんとか女の子になれました。

次はメイクです。ロクに化粧などしたことない私は、とりあえず塗って塗って塗りたくってみました。想像してみてください、その容貌はジョン・ゲイシーさながら、ITに登場するペニーワイズです。そんな悲しきピエロも化粧をする中で一重(に見える奥二重)がどれだけ不利であるか気付き始めました。とにかくパッチリ幅広並行二重にしよう!!!と、日中はアイプチやらアイテープで丸わかりなほど瞼を固定して、夜寝る時も業務用両面テープで瞼を固定して寝ました。瞼が荒れることなど日常茶飯事、出血することすらしばしばありました。そんな実際に血の滲む努力の結果、2年ほどでやっとボンヤリした二重のラインを手に入れました。(目に変な力を入れないと完全に一重でしたけどネ)

 

そしてやっと自分の中で最大にして最難関の問題と直面します。この体型です。なんとかして痩せなきゃ、ガリガリになるのはきっと無理だから、こじはるみたいな女の子らしいラインのある柔らかそうな体型になりたい…!そう決心した私は、とにかく食事制限と下剤と嘔吐とほんとにちょっとした筋トレを駆使してダイエットを始めました。下剤は日常的に飲み過ぎて8錠飲んでも効かなくなったりしました。今でも使っていますが、飲み過ぎは良くないです。ほどほどにしましょう。無理なダイエットの結果、59kgほどあった体重が1ヶ月やそこらで51kgになりました。うわー!嬉しい!痩せた痩せた!その時期は毎回体重計乗るのがとても嬉しかった覚えがあります。

しかしながら弊害のないダイエットなどありません。食べたら吐く、という癖のついた私は右手に吐きダコができてしまいました。そして、栄養失調状態によって肌はボロボロ。ニキビが酷くて酷くてもうどうしようもありませんでした。最初に説明したように、私は骨格の問題があり、肋骨があまりに大きいため痩せるとすぐ丸見えになってしまうのです。過食嘔吐などで浮腫んでいるので相変わらず下半身はパンパンで、痩せたものの身体の造形はちっとも美しくありませんでした。そしてなんといっても一番の弊害は、免疫力が死ぬほど落ちたことでした。元より見た目に反して身体がそんなに強くない私は、無理なダイエットによりちょっとやそっとのことですぐ胃を悪くし、貧血も頻発して常時フラフラしてました。そんなダイエットは続く筈もなく、すぐリバウンドをしてしまいました。当たり前です。

 

あの当時の私は完全に摂食障害です。あの時のせいで、未だに吐く癖はやめられません。肌がボロボロになったこと、体調を崩したこと、それも辛かったですが、今あの時のことを考えて何が一番辛かったかというと24時間美容のことしか考えられなかったことです。授業中もこっそり机の下でケータイで美容板を覗き信用性のない情報を必死に詰め込み、鏡を机に置いて二重のラインを指先で1時間以上も弄っていたこともあります。はっきり言って異常でした。美醜に囚われて、変な化け物が作り上げられてしまったのです。その時の努力が無駄だったなんて決して言いませんし、今の自分の土台になってくれているので感謝の念もありますが、醜形恐怖を拗らせた元凶も、その時の私です。授業中、素人の信ぴょう性のない美容情報をネットで搾取してる時間で、ちゃんと勉強しておけば良かった。怪しいダイエットサプリのレビューを全て読み漁っている時間で、本を読めば良かった。あの時の私は、肋骨の厚さに反して本当に本当に薄っぺらい人間だったなと思います。

 

好きな人に「10kg痩せろ」と言われたことで、そんな過去の後悔とボロボロ出てきて、トラウマも蘇り、すっかり鬱状態です。10kg痩せないと得られない愛ってなんなんでしょうね。太ったらまた嫌われてしまうんでしょうか。大好きで仕方ないので、強迫観念で頭おかしくなりそうです……。話を戻しますが、これからは、今度こそは、自分の意思で、正しい情報を手に入れて、健康的な痩せ方で痩せようと思います。みなさんも摂食障害にはお気をつけを

パニック障害を抱える受験生へ

 

今までいろんな人にコソコソと隠してきましたが私はパニック障害躁鬱病を患っています。

 

パニック障害の症状が出始めたのは恐らく1年半ほど前で、その頃は自覚症状もないので人が多い所に行くとドキドキするなあ息苦しいなあくらいの感覚でした。それが段々と酷くなっていって、去年の秋頃には遂に電車に乗れなくなってしまいました。心臓発作みたいに胸が苦しくなって、過呼吸になってしまって、膝の痙攣と冷や汗が止まらないんです。これはアカンと思い、病院で貰った薬を飲み始めました。が、最初は薬との付き合い方がよくわからず駅のベンチで6時間昏迷状態になっていたり2日間懇々と眠り続けたり。薬を飲まなければ全く眠れず、薬を飲んでも眠れず、11月はロクに食事も取れませんでした。

 

パニック障害というのは不安を感じると発作が起きてしまうのですが、不安を感じて発作が起きてしまったらどうしようという「予期不安」でも発作が起きてしまうことがあるんです。至極面倒くさい疾患ですよね。

しかしながら時は高校3年生の11月。みんなが本腰で過去問を解き始める頃、方や自分は家でずっとドキドキしながら横たわっているわけです。夏休みにろくすっぽ勉強しなかった私は、知識の貯金なんてあるわけありません。(自業自得) 受験に対して、不安なんてレベルではありません。あぁもうこれはダメだな、と思いながらペラペラとプリントをめくっては眺め、過去問を開いては解けずに本番でもこうなったらどうしようという不安でまた発作が起きるというクソ悪循環に陥っていました。

 

こんな地獄みたいな生活でしたが逃げてはいけません。てか逃げられません、病気からも受験からも。12月が過ぎ、ついに1月になってしまいました。もうすぐセンターです。ヤケクソになってとにかく一問一答をやりました。英語は構文集とイディオムも単語だけ。漢文すら一問一答だけです。(漢文の一問一答というものが存在している人すら少ないんじゃないかと思います。)そしてそれらのお陰でなんとかセンターはのりきり(2016年は平年より易化してた気がします)唯一センター利用で出していた日大は大丈夫でした。

 

さてこれからが大変です。とにかく時間がありません。過去問はとにかく見る。解かなくてもいい、見るだけ。見て、例えば世界史だったら去年はオスマン帝国が出たから今年は出ないだろうな、など今年の問題傾向を色々と予測してみること。これは案外当たります。そして不安軽減に繋がります。勉強は後はできる限り頑張りましょう。時間がないと思うので、過去問は傾向把握できる範囲だけ解ければ良いと思います。本番の入試がスタートするまでにとにかく短時間でいろんな知識を詰め込んで、安心材料を増やしましょう

 

いざ試験本番を迎えた時の話です。受験当日って本当に緊張します。超寒いし。道よくわかんないし。大学内迷路すぎて教室に辿り着けないし。忘れ物とかあるし。センターは予行入試の練習なんて言いますがあんなもん比になりません。私が一番最初に受けたところは日本女子大だったのですが、最寄りの目白に着くまでソラナックス(安定剤)を飲んでやくしまるえつこを聴いて延々精神統一してました。デスメタルとかも良いですけど、心拍数上がりすぎちゃったりするのでなるべくヒーリング系音楽を聴くことをオススメします、、、教室に着いたらとりあえず筆記用具を用意して、何か安心できるものを見たり触れたり聴いたりしましょう。お守りでも、単語帳でも、犬の写真でも。

 

ここからが結構本題なのですが、上記の日本女子大はなんとか発作もなく受けられたものの、ソラナックスを多めに飲んでしまってちょっと頭がふわっとした状態で受けることになってしまったのです。それがトラウマになってしまい、本来飲まなきゃいけない薬を全部勝手に断ってしまったのです。

それからです、体調が激化しました。上智の2回目(かな?)を受けに行った時、地元の駅でぶっ倒れてしまいました。貧血も相まっていた記憶があります。ただでさえ受験スケジュールが詰め詰めなのに!!!結局その後、上智は6学部受けるつもりが3学部しか受けられませんでした。(しかも全落ちしましたワロス)その後もなかなか体調がついていかず、本来5学部受けるはずの早稲田も、3つしか受けられませんでした。(文学部だけ補欠でしたが結局全部落ちました。)

なんとかちゃんと受けられて、且つ行きたかった立教大学に入ることができたので浪人は回避できましたが、本当に本当に地獄のような受験経験でした。

 

最後に、パニック障害を抱える受験生に言いたいことは、

①とにかく辛い時は薬を飲んで休んで、調子の良い時にガーッとまとめて勉強してしまうこと。知識を貯金してください。私のようにならないよう、小まめに小まめに貯金してください。

 

②試験会場に何か安心材料を持っていくこと。なんでもいいんです、彼氏の靴下とか。あと、友人が同じ会場で受けている場合は休み時間に会いましょう。それだけでグッと緊張がほぐれます。

 

③受験スケジュールを詰め詰めにしないこと。休み休み試験を受けましょう。何連日も受けていたら体調が悪くなって発作が起こりやすくなったりしてしまうと思います。余裕を持った受験計画を立てましょう。

 

③受験期に勝手に断薬しないこと。断薬するしないは医者が決めることです。勝手に断薬をすると離脱症状で本当に酷い目に遭います。私は別件で断薬をしたせいで3回も自殺未遂をやらかしてしまいました。断薬はダメです。安定剤でボーッとしてしまうようなら量を減らしましょう。試験当日は頓服を常にポケットに入れておきましょう。

 

お役に立てるかわかりませんが、以上です。

アスペルガーの人との会話〜メイド喫茶勤務時編〜

 

日常生活において「アスペ」という言葉を使う機会って結構ありますよね。最近は尚更そういった機会が増えたように思えます。ちょっと奇怪な行動をした人に対して「アスペかよ!」などと突っ込んでみたり、また自ら奇怪な行動をして"アスペぶって"みたり。良い意味でも悪い意味でも「アスペルガー症候群」の認知度は高くなってきて、身近な存在になりつつあると思います。


ざっくりとしたアスペルガーの説明をします。アスペルガー症候群には「コミュニケーションの問題」「対人関係の障害」「限定された物事への興味やこだわり」の3つの症状があり、自閉症と同じ自閉スペクトラム障害(ASD)の一種とされています。脳の前頭葉の下前頭回などの社会的な活動をするための脳の部位に機能異常があるともいわれています。そして大体の人は、自分がアスペルガー症候群であるということに気づいてないことが多いです。

 

こうやって書くとなんだか小難しく感じますが、なんだか会話のキャッチボールがうまくいかない人、悪い意味で独特な雰囲気をまとっており周囲の空気が読めない人、周りにいませんか?わたしも19年という短い人生の中で「あ、この人アスペルガーだ…」と感じる人に何人も出逢ってきました。その中でも圧倒的にアスペルガーの人との遭遇率が高かった時期は、メイド喫茶で働いてた頃です。秋葉原アスペルガーの人が多い!!!!ほんとに多い!!!オタク=アスペルガーだなんてことは絶対にありません!でもアスペルガー症候群の特徴的行動が悪目立ちしてたのはやっぱりメイド喫茶時代のお客さんその他が殆どでした。不謹慎ですが、その中でも面白かった方をご紹介して、そこからアスペの方との会話の成立方法をご説明させていただきます。

 

水樹奈々様命!のオタクさん

真冬の寒空の下、ビラ配りをしていた時の話です、1人の男性が話し掛けてきました。「メイドさんだ〜かわいいねえ」一目見た瞬間にあ、この人きっとお店には来てくれないな…と思いました。失礼ですが、単純に路上で(そしてお金を払わずに)メイドと話してみたいという好奇心をヒシヒシと感じてしまったのです。

案の定、その方はいきなり「さっきねえ奈々様のライブに行ってきたんだ!俺は熱狂的なファンなんだ!ファン歴もう10年くらいになるかな」と嬉々として話し始めました。

「おお、奈々様お好きなんですね!どうでしたか?!楽しかったですか?」

「うん!グッズだけ買ってきたんだよ!見てこれ!このポスターがさ〜」云々かんぬん、、、

ウワァ〜!!!それライブ行ったって言わねえだろ!まるで会話が成立しねえ!アスペだ!!!

アスペの方は、自分の好きなものに対しての執着が強く、それを語りだすと止まらないという特徴があります。人の話に興味はなく、ただ自分の話を聞いて欲しいだけなのです。会話のキャッチボールで例えると、時速150kmのデッドボールをガンガン投げてくる感じ。その方はそれにモロ当てはまっておりました。アスペの方が好きなものを語り出した時はうんうん、と延々相槌をうてばいいのです。そして、自分の知ってる範囲で会話を広げていけばいいのです。その時の私もそうしました。

「奈々様って、妹さんいますよね!妹さんも歌手なんですよね???」

ピクッとその人の動きが止まったのがわかりました。あれ?私なんかまずいこと言ったかな…?

「え?妹?奈々様に妹なんていたかなぁ〜俺奈々様ファン歴もう10年くらいになるけど妹がいるなんて言ってなかったと思うけどなあ???うーん???」

その人は今までの倍速で話し始めました。焦っていたのかもしれません。アスペルガーの人って、好きなものに対して執着するわりに意外とそれについて詳しく調べなかったりするんです。○○が好き!と周りに豪語するわりに知識が浅い。そして自分の知らない○○についてのことは全部嘘っぱちだと決めつけて怒る人が多いのです…

「えぇ〜たしかMIKAちゃんって名前で歌手やってた気がしますよう」

「MIKA…?いやいやいや奈々様に妹なんていなかったよ、誰かと勘違いしてる?」

「え〜いた気がしたんですけど〜」

もう「いる、いない」の堂々巡りです。実際に水樹奈々に妹はいます。MIKAという名義で歌手をやっています。ネットで調べてみてください。私が完全に正しいのです。でもきっと、奈々様オタのこの人はそのことを絶対に認めはしない。アスペルガーの人は否定する能力に長けているので、いくら言ったって永遠に否定されるだけです。ここでネットで検索かけて真実を突きつけても逆ギレされるだけです。私は全てを諦め、笑顔になって言いました。

「そうですね、私の勘違いだったのかも!ごめんなさいね…!」

「そうだよ勘違いだよ!ララちゃん(その時の源氏名)たらおっちょこちょいなんだから〜!」

どっちがおっちょこちょいなんだまったく……別に私は真実至上主義でも論破大好き人間でもないし、アスペルガーである彼を否定したらどんなに傷ついて、面倒くさいことになるかもよくわかっているのでそこで諦めました。その後も延々と奈々様話を聞かされて、バイバイしました。(やっぱりお店には来てくれませんでした)

 

こんな風に、アスペルガーとの方と会話をしていると、すごく理不尽な思いをすることもあると思います。でもそこで真実を掲げてアスペルガーの人を否定するのは間違いなんです。一旦全てを飲み込んで、受け入れるしかないのです。間違ってることを間違っていると指摘することは良いことです。でも私は、アスペルガーの人に対してもそれが正しいことなのかどうかはわかりません。後に、アスペルガーの人が誰かを傷つけてしまうような間違い、当人が傷つくことになるかもしれない間違いはやんわり指摘してあげましょう。本当にやんわりです。「あなたの言うことは勿論なんだけど、こういう考えもあると思うよ〜」くらいに伝えてあげましょう。

色々考えたのですが、アスペルガーの方と上手く会話を成立させるには

①完全に聞き役に回ること

②間違い(どうでもいいこと)をいちいち指摘しないこと

③後にアスペルガーの人が損をする、誰かを傷つけてしまうような間違いはやんわり指摘してあげること

 

が大事だと思いました。円滑に会話が進んだら嬉しいですよね。以上です。